会長挨拶

武蔵野大学・広尾心理臨床相談室 大山みち子

 

昨年の総会でご承認を得て、日本催眠医学心理学会第58回大会の主催を承りましたこと、謹んでご挨拶とご案内を申し上げます。2012年11月3日(土・祝)と4日(日)に総会を、それに先立つ2日(金)に技法研修会を開催することといたしました。

会場は、東京お台場に目下建築中の、武蔵野大学有明キャンパスです。羽田空港から30分ほど、東京駅から20分ほどという交通至便の場所にあり、最寄り駅は、りんかい線では「国際展示場」駅、モノレールのゆりかもめでは「国際展示場正門」駅となります。お越しの途中には東京湾や観覧車などが見渡せ、となり駅にはフジテレビのビルも控えた絶景の地にあります。一方で築地や銀座、スカイツリーなども程近く、お時間の合間には東京の新旧名所をご覧いただけます。遠方の皆様にも、宿泊施設も多く整った場所でございますので、お越しになりやすいと存じます。

肝心の内容について申し上げます。今回の大会テーマは「意識・ことば・からだ」として企画中です。皆様の中にはたくさんの、意識・ことば・からだ、から派生する大小の問いがあるのではないでしょうか。私なりに例を挙げてみます。たとえば今年は、オリンピックの年でもあり、からだとこころの関わりは時宜を得たものであると考えます。また昨年3月の東日本大震災とそれに続く原子力発電所の事故については、いまだ私たちのこころとからだを脅かし続け、回復への模索は続いています。私たちは、これらの時空間を生きる中で、どのように意識の状態をとらえ、からだとこころに働きかけようとしているのでしょう。このように多くの問いがあり、また答えへの試みがあることと考えます。

皆様の関心や体験をもとにした、日々の研究・臨床・実践にまつわる議論のために、この学会大会を場として、活用していただきたいと考えております。これらに関するシンポジウムやラウンドテーブルディスカッションを準備中ですので、どうぞご期待ください。

一般口頭発表などの、演題の募集等は追ってとなりますが、情報がまとまり次第、お目にかけてまいりますので、皆様どうぞ、ご発表のご準備とともに、学会ホームページを折々チェックしてくださいますよう、お願いいたします(大会のホームページも準備中です)。

新しいだけに不慣れで不行き届きもあるかと存じますが、私を含め、準備のスタッフ一丸となって歓迎いたします。大学のホームページに、お越しになる方法などが紹介されておりますので、ご覧いただけますと幸いです。
http://www.musashino-u.ac.jp/guide/campus/access_ariake.html
技法研修会と大会について、ぜひご予定にお加えください。お待ちしております。

 

日本催眠医学心理学会第58回大会報告

 

大会テーマ:意識・ことば・からだ

大会無事終了の御礼

このたびの第58回大会は、天候にも恵まれ、盛会のうちに無事終了いたしました。これもひとえに、ご参加の皆様、会員の皆様の暖かいご協力のお陰でございます。大会での体験を通して、皆様の連休が有意義なものになりましたら、お手伝いする側としてこれに勝る喜びはございません。運営におきましては不慣れなことも多く、皆様にご辛抱をお願いすることも多かったかと存じます。どうぞご寛恕のほどお願い申し上げます。

開催にあたり、8社のご協賛と、1社の飲料提供を賜りました。この場をお借りして、御礼申し上げます。
改めまして、準備委員、スタッフ一同と、開催校である武蔵野大学を代表して謹んで御礼申し上げます。次回の大会は、岐阜で開催とうかがっております。どうぞ次回にもご期待とお力添えをお願い申し上げます。

日本催眠医学心理学会第58回大会長  大山みち子

 

開催概要

  • 日本催眠医学心理学会 第58回大会
  • 大会長:大山みち子(武蔵野大学・広尾心理臨床相談室)
  • テーマ:意識・ことば・からだ
  • 会 期:2012年11月2日(金)~11月4日(日)
    催眠技法研修会 11月2日(金)
    第58回学術大会 11月3日(土・祝)、4日(日)
  • 会 場:武蔵野大学 有明キャンパス(〒135-8181 東京都江東区有明3-3-3)

 

2012年・日本催眠医学心理学会主催 催眠技法研修会

 

11月2日(金)

 

 

≪催眠の初歩≫
初級
入門・基礎コース

≪催眠を使いこなす≫
中級
コース

≪催眠の技術を磨く≫
上級
実践コース

9:10~9:30

受付
(1号館3階イングリッシュスペース前)

9:30~9:40
(10分)

オリエンテーション
鶴 光代
(1号館306教室)

9:40~11:10
(90分)

講義
「催眠の基礎理論と倫理」
笠井 仁
(1-13B会議室)

講義&実習
「催眠の臨床適用の工夫」
田中新正
(1-13A会議室)

講義&実習
「臨床適用の工夫・コツⅠ」
鶴 光代
(1-8B会議室)

11:10~11:20

休憩

11:20~12:50
(90分)

実習
「催眠の基礎・導入」
運動催眠(後倒法、腕下降等)
田中新正
(1-13B会議室)

実習
「種々の誘導技法Ⅰ」
暗示の工夫・コツと多様な催眠現象に馴染む
笠井 仁
(1-13A会議室)

講義&実習
「臨床適用の工夫・コツⅡ」
松木 繁
(1-8B会議室)

12:50~14:10

昼食休憩

14:10~15:40
(90分)

実習
「基礎的な誘導・深化」
技術を磨く・適用に繋げる
田中新正
(1-13B会議室)

講義&実習
「自己催眠の体験」
(自律訓練法を含む)
笠井 仁
(1-13A会議室)

実習
「催眠技法の相互研修」
松木 繁
(1-8B会議室)

15:40~15:50

休憩(移動)

15:50~18:00
(130分)
休憩含む

事例検討ならびに全体討論
事例提供者:松原 慎
指定討論者:鶴 光代・松木 繁
司会:飯森洋史
(1号館306教室)

18:00~18:10
(10分)

今後に向けて(修了式に代えて)

 


 

3日(土・祝)学術大会

 

9:10~ 受付開始(1号館3階イングリッシュスペース前)

9:30~12:15
一般演題(口頭発表)A
(1-401)

9:30~12:15
一般演題(口頭発表)B
(1-302)

12:15~13:30 昼休み

13:30~15:30
ラウンドテーブルディスカッション(1)
「催眠療法におけるコミュニケーション・ツールとしての『意識・ことば・からだ』―トランス空間での多重・多層メッセージを読み取る―」
(1-401)

13:30~15:30
ラウンドテーブルディスカッション(2)

「からだからのアプローチ」

(1-302)

13:30~15:30
ラウンドテーブルディスカッション(3)
「『催眠臨床』の新しい展開」
(1-305)

15:30~16:00 休憩

16:00~17:30
特別講演
「治療関係を考える―鏡に映すこととコンテインすること―」
講師:鈴木 龍(龍医院・鈴木龍分析オフィス)
(3-301)

17:30~17:45 移動

17:45~19:45
懇親会
(1号館13階会議室(予定))

 


 

4日(日)学術大会

 

9:10~ 受付開始(1号館3階イングリッシュスペース前)

9:30~12:10
一般演題(口頭発表)C
(1-406)

10:00~12:00
ラウンドテーブルディスカッション(4)
「トップアスリートの意識・ことば・からだ」
(1-403)

12:15~13:15
総会
(3-301)

12:10~13:30 昼休み

13:30~16:30
シンポジウム
「意識・からだの諸相を活用した臨床とその周辺」

○シンポジスト

鶴 光代(東京福祉大学)

「『動作のこころ』から生き方を援助する」


小西聖子(武蔵野大学)

「トラウマ反応としての解離症状とその治療」


中島 央(医療法人横田会向陽台病院)

「日々の臨床で診ている意識、ことば、からだの微妙な関係」

○指定討論者

大宮司信(北翔大学)、森山敏文(広尾心理臨床相談室)
(3-301)

 

日本催眠医学心理学会主催 催眠技法研修会

催眠の理論から技法の習得まで、当学会が認定した催眠技能の資格を持った講師が、皆様にご指導いたします。なお、本研修会の修了者は本学会が認める催眠技能の資格申請のためのポイントを取得できます。また、本研修会は臨床心理士資格更新に関する短期研修の一つにもなります(研修証明書を発行します)。

【研修会の期日】

2012年11月2日(金)9:30~18:10(9:10より受付開始)

【研修コース・研修機会・主な内容】

  1. 初級・入門・基礎コース:これまで催眠技法研修会を受講したことのない方や復習したい方を対象としています。
    • 主な内容:催眠の基礎理論、催眠の基礎・導入、事例検討、基礎的な誘導・深化など
  2. 中級コース:以前に催眠技法研修会を受講したことのある方を対象とし、実技を中心に基礎技法の復習と臨床適用につなげる催眠法の使い方の習得、理解を深めます。
    • 主な内容:種々の誘導・深化技法、催眠の臨床適用、事例検討、種々の臨床技法など
  3. 上級・実践コース:中級コースに3回以上参加した方を対象に、催眠誘導の技倆が向上することを目的としています。また実証研究(主に臨床)を学ぶ機会を含めて、今後の催眠学への貢献につなげます。
    • 主な内容:事例に応じた臨床適用、実証研究の進め方とまとめ方、相互研修、全体討論など
  4. 指導者研修機会:認定催眠士が対象となり、受講の可否は資格認定委員会が審議します。「指導催眠士」申請に備えた研修機会として認定し、初級・中級・上級の各コースのいずれかのコースを選んで指導催眠士の下で指導の仕方を体験的に学びます。詳しくは、企画・教育委員長(長谷川明弘)まで問い合わせください。

【担当講師 予定】

「指導催眠士」の有資格者
笠井仁・田中新正・鶴光代・松木繁

【研修総時間数】

7時間(理論分野:3.0ポイント、実技分野:4.0ポイント)

【コース定員・参加費】

各コースとも20名定員
会員:20,000円、非会員:22,000円、学生・大学院生:15,000円
(日本催眠医学心理学会員の申し込みが優先されます)

【参加資格】

催眠に関心を持ち、医療・心理・教育・福祉などの分野で研究や対人援助職に携わり、参加が適当と認められる者(大学卒業程度以上)、もしくは、上記分野を専攻する大学生または大学院生で参加資格が適当と認められる者。尚、参加申込書をもとにして、日本催眠医学心理学会の担当理事による参加資格審査を行いますので予めご了解下さい。なお初級コースは、非会員の受付も可能ですが、中級コース以上の研修会参加は、本学会員のみに限定。